育てて感じた魅力*オルレアの育て方

我が家の植物図鑑

春の庭にふんわりと咲く白い花、オルレア。純白の景色が行き交う人々の足を止め、私の庭でも毎年、開花を楽しみにしているお気に入りの植物のひとつです。

この記事では、実際に育てて感じたオルレアの魅力や、初心者の方でも育てやすいコツを、やさしく丁寧にご紹介します。

レースのように繊細*オルレアってどんな花?

 オルレアは、春に花を咲かせるセリ科の一年草です。
 花に近づいてよく観察してみると、白い小花が9から13個ほど集まって一つの花を形成していることがわかります。その小花の周りを大小に変化した白い花びらが、ぐるっと一周縁取っています。
 花びらのように見える部分は、実はガクが大きく発達したものです。

 優雅で繊細。まるでレースのように見える姿がとても印象的です。
 私の庭では、エリアを決めて密集して咲かせています。
 どんな植物と合わせてもしっくりと馴染み、更に主役をとことん引き立ててくれる、なくてはならない名脇役な植物です。

オルレアの基本情報

学名Orlaya grandiflora
科名セリ科
分類一年草
草丈約60~80cm
開花時期5月〜6月
花色
耐寒性強い

私が育てている方法*オルレアの育て方

秋に種まきをすると春が楽しみ

 種から育てるなら、涼しくなる9月下旬〜10月ごろに蒔くのが最もおすすめです。寒さに強く、雪の下でもしっかりと根を張り、雪が溶ける頃にはガッチリとした株に育っています。


 秋に蒔く時期を逃してしまった場合は、春に蒔くこともできます。

 蒔き方は、直まきするのがいちばん良いです。オルレアの根は直根性なので、移植は苦手です。ポット蒔きにして育てた場合は、根を傷めないようにそっと移植してあげてください。
 覆土はほんのりかけるくらい。光が好きなので土はかる〜くかぶせる程度で十分です。

発芽と間引きのコツ

 1〜2週間ほどで発芽します。小さな芽がそろって出てくる姿は、何度見ても嬉しいものです。
私は本葉が出た頃に、一株を大きく育てたい場合は15cmくらい間隔をとって間引いています。

 密集させて純白の景色を楽しみたい場合は、5cmくらいの間隔で間引いています。そのかわり、一株一株は小ぶりで、丈も低くなってしまいますが、花景色は圧巻でおすすめです。

 それ以上、混ませて育てたこともありますが、一応咲きました。枝分かれせず、ひと苗につき、ひと花、ミニチュアサイズのオルレアになりました。極小過ぎて何とも愛らしいのですが、ここまでくると種を実らせることはできませんでした。

冬越しはそのままでOK

 とにかく寒さの心配がいらないオルレア。苗のまま冬を越して、春になるとグングン育ちます。雪の下に埋もれてしまっても全く問題なしです。

春の開花と庭の彩り

5月末ごろ、庭が一気に明るくなるように咲いてくれるオルレア。私は丈の高くなるアリウムやセージ類と合わせて植えるのが好きです。バラと開花時期が重なるのでバラ好きの方にもぜひ。ナチュラルで優しい雰囲気が庭いっぱいに広がります。

私のおすすめポイント*育ててわかった魅力

こぼれ種で増える楽しさ

 いちばん最初に、たったひと苗、しかも間もなく咲き終わりそうな赤札の苗を買いました。そこから採れた種を大切に収穫し、秋を待って蒔きました。数年はそのように種を収穫し、蒔く作業をしていたのですが、いつの間にか、こぼれた種が庭のあちらこちらから咲くようになりました。

 それからというもの、私の育て方は放任主義です。完全に種になるまで庭で放置し、カラカラに枯れた頃、引き抜いて撤去します。そのときにパラパラとこぼれ落ちた種で十分なほど発芽してくれます。あまり混みすぎているところは間引きしますが、それもままならまいほど混み合っている場合は、潔く諦めて混み合ったまま育てたりしています。

ほかの植物との相性も◎

 良い意味でクセのない真っ白い花なので、どんな色の花にもマッチします。花束でいうと主張の強い花々の間にかすみ草をいれると、全体的にまとまっていい感じになるのに似ているのかもしれません。

逆に言うと、オルレアがないと気に入って買い集めた個性強めの植物たちがぶつかり合い、それぞれの良さが見えなくなってしまいそうです。絵を引き立てる額縁のような存在がオルレアなのかもしれません。

よくあるトラブルと対処法

困ったこと私の経験からの対策
発芽しない覆土が厚すぎたかも。光が好きなので、軽くかけるのがポイントです。
茎が倒れてしまう肥料が多すぎたり、日陰だったりするとひょろっと伸びやすいです。
カビが生えた密集して植えると蒸れてしまうので、風通しを良くしています。

まとめ|オルレアで春の庭をやさしく彩ろう

オルレアは、見た目も育て方もナチュラルでやさしい植物。少しだけお世話をすれば、春には可憐な花が庭いっぱいに広がります。私の庭にも、なくてはならない存在です。ぜひ、みなさんの庭でも育ててみてくださいね。

一度植えれば、毎年、どこかしらで咲いてくれるので、まるで庭の住人になってくれたような愛着が湧くことでしょう。 

よくある質問(FAQ)

Q:こぼれ種で毎年咲きますか?

A:私の庭では毎年、増えて咲いてくれています。10年も育てていると増えに増えて種には困りません。

Q:プランターでも大丈夫?

A:OKです。ただし、直根性の土に深く突き刺ささっていくタイプの根なので、深さに余裕のある鉢を選ぶことがポイントです。

Q:夏越しはできますか?

A:残念ながら一年草なので、夏には枯れてしまいます。実った種を収穫し、秋にまき直しましょう。我が家では、こぼれ種を放置して自然と発芽したものを育てています。

おまけ

 息子が夏休みの宿題で、我が家の庭を題材に絵を描きました。真っ白なオルレアの花の色が変わる夢の装置だそうです。

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